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兵庫県の南に淡路島があり、その島の最北端にあるのが淡路市となっております。

淡路島は紀伊水道、播磨灘、大阪湾と三つの海域に囲まれたまさしく陸の孤島で、歴史的にも地政学的にも重要な場所でした。

現在は南の南あわじ市には大鳴門橋が徳島県の鳴門市にかかっており、北の淡路市には明石海峡大橋が神戸市までかかっており、人や物の行き来がしやすくなっております。

この明石海峡大橋。

橋長３９１１メートル、当時としては世界最大であり、ギネスにも認定されたものでした。２００２年にトルコ西部チャナッカレのダーダネルス海峡が世界最長の橋を作り、一位の座は渡すことになりましたが、それでも巨大な橋であることには変わりません。

明石海峡は、海峡の幅が４キロメートル、最深は約１１０メートル、潮流の速さは最大で毎秒４．５メートル（約９ノット）にまでいきます。

１ノットは１時間に１海里（１８５２メートル）進む計算なので、とんでもない環境ですね。それでもこの明石海峡は古くから漁師に愛された場所らしく、元々当たり前の条件ですが、万が一にも失敗があってはならない建設でした。

１９９５年に明石海峡付近を震源地としてマグニチュード７．２の大地震が起こり、大幅な遅れがあったものの、構想から４０年以上もの歳月をかけて１９９８年４月に開通します。

土木技術者から神戸市長になった原口忠次郎氏から始まった明石海峡大橋。もう戦後ではないと言われた昭和５０年代でしたが、それでも交通の理由により、四国の発展が遅れ、歯がゆい思いがあったのでしょう。

当時は白昼夢でも見ているのかといわれましたが、原口忠次郎氏の没後に神戸市の人工島にあるポートアイランド中公園には彼の銅像が建っております。

そこには『モニュメント　「夢レンズ」　人生すべからく夢なくしてはかないません』と原口忠次郎氏の言葉と共に残っております。

淡路市には他にも土地が少なく傾斜も多いので、そこで水田をするにはどうすべきかと、解決策として棚田があります。石田の棚田は全国でも有名であり、階段のように並ぶ水田は、青空や夕焼けを反射させると、とても幻想的で綺麗な景色を見せてくれます。

その他にも水不足のためにため池を作ったり、人々が生きて困難を変えようとした歴史が豊富にあります。それでいて良質な海の幸を味わうこともでき、観光地としても移住場所としても最適です。

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