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広島市は、広島県の西にございます。

古くは安芸国とよばれた安芸地方にあり、広島県の中心、県庁所在地もこちらで、人口は１１７万人以上の政令指定都市にもなっています。

全国では十一番目ほどの大きさですが、古き日本史ではこちらの地域を主に活動の場としていたので、その名残もあちこちで見受けられます。

区は全部で８区、 安芸区・ 安佐南区・ 安佐北区・ 佐伯区・ 西区・ 中区・ 東区・ 南区とあり、佐伯、西、南は瀬戸内海の広島湾に面しており、港場や良質な海の幸もあって、似島、金倫島、宇品島、峠島という小島にも向かい合っております。

逆にそれ以外は内陸となり、太田川デルタなど平地部もありますが、その周辺は山々に囲われ、市域のほとんどは標高のある山に埋め尽くされております。

広島市は元々五つの村だったらしく、それを一つにまとめ、太田川デルタに広島城を築いて広島市の祖を築いた者がおりました。それが、毛利輝元。

中国地方で名をはせた毛利本就の嫡孫で、叔父の吉川元春・小早川隆景の補佐を受けながら、織田信長とも対峙した戦国大名です。

彼が広島城を築いたのは信長が死に、秀吉が明智光秀を葬った後でした。その前は信長の命を受けて中国攻めをしていた秀吉と戦っていたのですが、急遽、信長が死に講和を結び、その後は自ら中国攻めの先陣を切るなどの働きを見せます。

広島という名称はおそらく広島城を築城した頃に名付けられたと思います。

広島城は秀吉が建てた大阪城の影響を強く受けており、それ以外にも毛利氏の領地を集約し、治める中心的な場所にしようという試みも見受けられます。

しかし、秀吉ものちに亡くなり、関ケ原の戦いでは毛利氏が参加した西軍が、小早川秀秋の裏切りにより、敗北してしまいます。

その後は元豊臣側だったはずの福島正則が広島に着き、城下町を整備し、彼なりに発展させますが、その一連の行動が幕府の許可なくやったとして、のちに改易。浅野氏に変わり、明治になると広島藩はなくなるも広島城は軍の拠点として活用されますが、米国の原子爆弾により崩壊。

しかし、昭和３３年には再び人々の手により復元されます。当時は木造建てだった広島城も今は鉄筋コンクリート製になり、もう二度と争いの場にならない場所として、広島市の人々を見守っております。

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