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たつの市は兵庫県の南西部にございます。

南北に長い市域をしており、北は山地が多く、南は瀬戸内海に面しております。たつの市のほぼ真ん中を損保川が流れており、自然の恵みを昔から受けやすかったです。

龍野城は鶏籠山にある山城と、ふもとにある平山城で二つに分けられております。赤松村秀によって築かれたらしく、その後、山城はなくなり、やがて何度か城主交代をして、脇坂氏に移ります。

山城の方はなくなりましたが、ふもとの龍野城は城のほとんどが失われるも、改修されたものも多く、現在もその立派な姿を見ることができます。

江戸時代には播磨藩の城となり、城下町は賑わいを見せました。辺りは昔からの武家屋敷、脇坂家が使っていた聚遠亭も現存しており、播磨の小京都とも呼ばれたその光景は観光する際にいい目の保養になります。

またたつの市では醤油が有名らしく、醤油の中でも薄い「淡口醤油」はたつの市発祥らしいです。龍野醤油の歴史は古く、始まりは天正十五年、まだ赤松の家が取り仕切っていた頃です。醤油以前は損保川の伏流水を使って酒も作られていたのですが、軟水は酒造りには適しておらず、酵母の栄養も足りていなかったので、廃れたらしいです。

しかし、逆に醤油は今述べた要素がすべて良い方向にあてはまっており、場所的に大豆や塩も手に入りやすかったので、自然と発展していきました。

１６７２年、当時の龍野城主の脇坂安正により、淡口醤油を推奨し、特産品として売り上げてさらにその名を広めます。

近くの京都や大阪は食材の味を生かす薄味がほとんどで、それの影響もあって淡口醤油は大いに利用されていきます。

国登録有形文化財の「うすくち龍野醤油資料館」では昔醤油がどういうふうに製造されていたのかなど、詳しく説明され、分かりやすい資料も多く、展示されております。こちらは播磨の小京都の中にあり、より感慨深いでしょう。

またヒガシマル醤油といえば現在日本の醤油メーカーとして名高いですが、ヒガシマル醤油もこちらで生まれました。

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