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札幌市厚別区は、ここから北北東のところにある三笠市に炭鉱ができて、それをきっかけに開拓が始まりました。現在でいうと「JR厚別駅」のある辺りに人々は入植してきたらしいです。厚別区で入植した人々は長野県出身者が多かったらしく、現在でも信濃などの地名が各地にあるのはそれが理由です。

例として「信濃神社」が厚別区にあります。

初めは小さな祠だったらしいですが、厚別区に来た長野県出身者の人々が立派な社を建てて、心の支えとしていたようです。境内には開拓当時の記念碑もあり、毎年祭りも行っております。9月14日（宵宮祭）・9月15日（本祭）には、屋台も出ます。

また、「厚別公園」の近くには「旧出納邸」があります。

こちらはかつて出納陽一氏が建てたもので、当時としては珍しい丸みを帯びた屋根のマンサード屋根の館です。

出納氏は農業を安定させるためには有畜農業が重要だと考え、その研究をしておりました。

また、向かいに建っているのは「雪印バター誕生の記念館」です。

出納氏は酪農の研究をしておりましたが、逆にこちらの宇都宮仙太郎氏は２０頭ほどの乳牛を飼育し、のちに集まりの会長となって「札幌酪農組合」を作るに至ります。

これがのちにバターを作るための工場を東区苗穂地区に作るのですが、こちらがのちの「雪印乳業」となります。

その他に広大な「野幌森林公園」、そしてそこにある「北海道１００年記念塔」があります。

野幌森林公園は敷地面積が2,053haもあり、札幌市・江別市・北広島市の3つの市にまたがる野幌丘陵にあります。公園内には自然散策コースや自然の雄大さを楽しむ場所がある他に、屋内施設で資料や展示品を鑑賞することができる「北海道博物館」、明治や大正時代の開拓の村を再現した野外博物館の「開拓の村」、約２０００冊の資料がある「自然ふれあい交流館」、遺跡などを観覧できる「埋蔵文化センター」があります。

そして「北海道１００年記念塔」。こちらは現在老朽化で立ち入りできませんが、塔は１００メートルもあり、「開拓の先人に対する慰霊と顕彰、そして栄光の北海道の新世紀を築く道民の意欲のシンボル」として、高くそびえています。